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特養事務員GM〜我が為すことは、我のみぞ知る〜
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重度化対応加算の経過措置、延長されず

2008/09/30 01:30|介護保険・医療保険など制度全般TB:0CM:0
関係者の間で話題沸騰。

■「介護老人福祉施設等における重度化対応加算等の経過措置について」(平成20年9月26日)介護保険最新情報VOL43(三重県HP)

厚生労働省(中央合同庁舎第五号館)



何のこっちゃ?と言う方のために少々説明などを。

重度化対応加算とは、常勤の看護師1名以上の配置と看護責任者の選定、病院等との連携による健康管理や24時間体制の確保、看取り指針の作成および本人・家族等への同意、職員への研修の実施、個室の確保などなど、看取りに関する要件を施設が満たしている場合、入所者全員に対して1日10単位の料金を加算できるというもので、平成18年の介護報酬改定の際に創出された。

これは、施設において年々増加傾向にある重度者への対応、夜間を含めた看護体制の強化看取り体制を整備するために設けられたもので、上記のような体制が整備されている施設に限ってプラスアルファの介護報酬を加算しても良いですよー、という類の代物である。介護施設の内の約7割(68.8%・3,988施設)が算定しているというから大部分の施設に関わりのあるものと言って良い。(ちなみに、よく似た加算で「看取り介護加算」というものもあるのだが、こちらを算定するには重度化対応加算が算定されることが条件となっているため、やはり関係は深い)

で、何が問題となっているのかという事なのだが、最初の説明で下線を引いた部分、つまり看護師の配置がネックになっているのである。

医療や介護における役所の通知や文書を見慣れない人は割りと気付かなかったりするのだが、役所が言う看護師というのは、あくまで看護師(国家資格)のことなのである。看護師(都道府県資格)は本来含まれない。つまり、准看護師しかいない施設では、この加算は算定できないのである。

ちなみに正看と准看の関係は、

★正看・・・医師の指示で業務する
★准看・・・医師や正看の指示で業務する

という部分で違いはある。(ただし、修行過程や年限も異なるとはいえ、おこなう業務内容そのものはほぼ同じである。どちらも指示を受けて業務しなければならないという点でも同じである。)

ところがどっこい、看護師はいつの時代も慢性的な人手不足。正看護師だろうが准看護師だろうがなかなか人は集らない。正看護師の配置に拘っていては重度者や看取りの対応を促進できない。それなりの体制を整えるには相応のコストがかかるのだ。

そこで、正看護師が集るまでの猶予を施設に与えるという名目により、期限付きで准看護師の配置であっても加算の算定を認めましょう、ということになった。最終的に平成20年9月末まではOKということになり、今回おこなわれた社会保障審議会の席上において、期限通り、経過措置の廃止が決まった訳であるが・・・。

実はこの経過措置、何度か延長されているのである。

なぜ延長されてきたのかというと、求人しても人が集らないという他に、経過措置が終了すると施設が加算を算定できなくなり、24時間の看護体制や看取り体制が取られなくなれば、コスト負担の問題等によりサービスの質を維持できなくなることが懸念されたからである。

当初は平成19年3月末までということだったのが、足かけ2年も延長されている。そこで、施設側のGMが疑問に思ったのは、

この延長された2年で、准看護師で重度化対応していた施設に、何か問題があったか?

という事である。
別にGMだけじゃなくて施設関係者は全員そう思っているはずである。

前述したように、この加算を算定している施設は数多い。加算を算定するために看取りの体制を整備するのは本末転倒だが、この加算が創設される前から看取り体制を構築していた特養もそれなりに多い。准看で対応していた施設もあるだろう。その中で、何か不都合があったのか?

読者諸氏はどうだろうか。准看護師が看取りを行っている施設で、准看護師であるが故に起こった不都合について聞いたことはあるだろうか?少なくともGMはない。そもそも業務してる姿を見て、正看と准看との違いを感じたことがあるだろうか?GMはない。以前にGMの施設で働いていた准看護師の方は、知識・経験とも正看を遥かに凌ぐ方であったし、それ以降に就職した准看護師さんたちも正看に比べて何が劣っていたという訳でもなかったと思う。

また、実はGMの歳の離れた上の兄弟に経験20年の正看護師(元病院勤務、医師会看護学校講師、ケアマネを経て現在は特養看護責任者)がいるのだが、先日結婚式の関係で話をした時にこの問題を聞いてみたところ、

「正看も准看も仕事上はあんまり関係ない。准看でも普通に仕事できてるし、正看でもダメな奴はダメ。今回の経過措置廃止の話は聞いたが、特養には医者が常駐してないんだから正看だろうが准看だろうが出来ることは限られてるし、大きな違いはないでしょ」

などと言っている(ちなみに看護大を出てたり、専門分野に特化したような正看護師は一味違ったりするらしいが・・・そこはどうなんだろうか)。対象が限られているので傍証としては不十分だが、正看から見ても、准看だから正看と大幅に違うという感じはあまりしないらしい。

ならば、ならばだ。

准看護師であってもサービスの質は保持されていた、と考えても良いのではないのか?


そもそも経過措置が延長されたということは、延長されても准看による不都合は生じないと判断したからに他ならないだろう?違うか?

そして、そしてだ。
現実はまさにその通りになっているのではないのか?


ところが、現実に経過措置は延長されず、この9月末をもって終了する。そこに、何かしらの矛盾を感じないか?


看護業界では正看と准看の取り扱いについて長年議論が続いている。「看護師は正看のみ。准看は廃止すべし」、という議論だ。准看をオフィシャルに認めようとしないのはその現われなのだろうか。

日本看護協会の委員いわく、「准看護師は医師や看護師が不在の時でも判断を迫られ、法律に示す役割以上のものを求められている」という事なんだそうだ。しかし、何か釈然としない。そんな理由で納得はできない。現実に准看は正看とともに日本の医療現場を、そして施設を支えてきたのではないのか。施設での看取りに、准看で何が不都合であるというのか。


「重度化対応加算を算定できるのは正看のみ。准看は認めない。」という今回の決定。

私は理論的にも実際的にも、未だ納得は出来ずにいる。


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介護保険最新情報vol.42が公開中 「介護サービス事業における事務負担の見直しについて」のあれやこれや 【要チェック】

2008/09/05 12:15|介護保険・医療保険など制度全般TB:0CM:0
今日、2つ目の記事。
介護サービス事業所の方は必見

■「「養護老人ホームの設備及び運営に関する基準について」及び「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 (訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与にかかる部分) 及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」等の一部改正について」の発出について(平成20年9月1日:三重県HP)介護保険最新情報VOL42
厚生労働省(中央合同庁舎第五号館)


資料1 資料2 資料3 資料4


先月の8月2日記事でも紹介した、事務負担量の軽減に関する資料ですね。本当に三重県のサイトは情報が早くて助かるなぁ。最近はここばかり見てますよ。本当に助かります。

「資料1」は表紙。
「資料2〜3」は、各介護サービスの「設備及び運営に関する基準について」「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」が改正された事で生じた、改正前・改正後の通知の差異を示したもの。「資料4」は見直しの経緯の説明と別紙から構成されています。

資料4の「別紙」には通知の改正内容が介護サービスごとに一覧でまとまって掲載されているので個人的にはありがたいですね。一目でわかるので、資料を読んでるヒマが無い人やパッと見で理解したい人にはオススメですよ。

ちなみに主な改正点を抜き出すとこんな感じ。

「福祉用具貸与」のサービス担当者会議の開催
少なくとも6月に1回→必要に応じて随時開催

施設の「感染対策委員会」の開催
1月に1回程度、定期的に開催→おおむね3月に1回以上開催

「看取り介護加算」や「ターミナルケア加算」の家族への説明と同意
少なくとも1週につき1回以上→入所者の状態又は家族の求め等に応じ随時
(口頭で同意を得た場合は介護記録に説明日時・内容等・同意を得た旨の記載を明記すること)

 
上記については「必要に応じて行う」という旨の改正であって、「これ以外ではやらなくても良い」と言う訳ではありませんので念のため(笑)。必要があれば何度も行わなければいけないでしょからね。

他にもあるので詳しくは資料を読んでみて下さい。
参考になれば良いのですが・・・。



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「だから、機械的に判断されちゃ困るんだってば!」って感じの"介護保険最新情報Vol.41"が公開中 お題は「同居家族等がいる場合の訪問介護サービス等の生活援助等の取り扱いについて」

2008/08/27 00:30|介護保険・医療保険など制度全般TB:0CM:0
■同居家族等がいる場合における訪問介護サービス等の生活援助等の取り扱いについて(介護保険最新情報Vol.41:三重県HP)
厚生労働省(中央合同庁舎第五号館)


昨年の12月21日に取り上げた記事(介護保険最新情報vol.26)と同主旨の文書が公開されています。

訪問介護サービスの"生活援助"において、本人の他に同居している家族が存在する場合の生活援助の実施については、「同居家族等の有無だけを判断基準として、一律に介護給付の可否を機械的に判断してはならない」、と保険者に釘をさしている文書です。

同じような指示をわざわざもう一度行ったということは、家庭ごとの事情もろくに勘案せずに「家族と一緒に住んでるから生活援助は使えませんよ」とか、病気の有無等だけで問答無用でぶった斬っている保険者がいまだに数多くいるということなんでしょうね。

改善して欲しいところです。


ちなみに資料中で紹介されている、川崎市のホームページはこちら↓

■川崎市介護支援専門員連絡会のホームページ
(※「ダウンロードの部屋」を参照して下さい)


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「ケアプラン点検支援マニュアル」全体版・本論(介護保険最新情報VOL.38)が公開されました 

2008/07/22 12:30|介護保険・医療保険など制度全般TB:1CM:0
■「ケアプラン点検支援マニュアル」の送付について(平成20年7月18日 介護保険最新情報VOL38:三重県HP)


厚生労働省(中央合同庁舎第五号館)

先週の記事でこのマニュアルの使い方の資料が公開されたことをお伝えしましたが、ようやくマニュアル本体(本論)も公開されたようなのでお知らせします。容量が大きいのでファイルは以下のように3分割されています。


■資料1:活用方法とその指標(前回と同じ)

■資料2:ケアプラン点検支援マニュアル「第1表」〜「第3表」 

■資料3:ケアプラン点検支援マニュアル「分析票」


資料2のマニュアル本論の内容は、「第1表」が居宅サービス計画書(1)関係、「第2表」が居宅サービス計画書(2)関係、「第3表」が週間サービス計画書関係、という構成になっています。ケアマネの皆さんは要チェックではないかと。


GMはただの事務員でケアマネさんの実務については疎いものですから、内容に関するコメントは出来ないのですが、ケアマネさんから見てこの資料は役立つものなんですかね?参考に、この資料読んだ方のコメントを聞いてみたいところです。


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ケアプラン点検支援マニュアルの活用方法とその指標(介護保険最新情報vol.37)

2008/07/14 10:25|介護保険・医療保険など制度全般TB:0CM:0
■「ケアプラン点検支援マニュアルの活用方法」及び「ケアプラン点検支援マニュアルの指標」の送付について(介護保険最新情報VOL.37)

厚生労働省(中央合同庁舎第五号館)


厚生労働省が以前から作成してきた「ケアプラン点検支援マニュアル」が完成したようですね。とは言っても、今回の資料はあくまで「その使い方」であって、実はマニュアルそのものの配布は後日(今週中らしいですが)になるみたいです。

GMはケアマネじゃないし、このマニュアルをまだ読んでないので何とも言えんのですが、これって便利なものなんですかねぇ?

マニュアルが配布されたらすぐにお知らせするつもりですが、役所がつくるこの手のマニュアル類は大抵使いにくいと相場が決まっている訳で(笑)。はてさて、今回はどうなのやら。


現役ケアマネさんのコメントが聞いてみたいところですね。


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"介護保険最新情報 Vol.36"が公開! 内容は「第51回 介護給付費分科会」資料やら何やら・・・etc

2008/07/02 00:33|介護保険・医療保険など制度全般TB:0CM:0
■介護保険最新情報 Vol.36 
社会保障審議会介護給付費分科会の開催について
(平成20年6月18日開催分:三重県HPより)


厚生労働省(中央合同庁舎第五号館)


読んで字のごとく、今回の介護保険最新情報では、先月18日に開催された会議の資料(のリンク先)について紹介されています。ちなみにリンク先の厚労省のページは"ここ"

内容は、この前制定された、

・「介護保険法及び老人福祉法の一部を改正する法律
・「介護保険法及び老人福祉法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
・「介護従事者等の人材確保のための介護従事者等の処遇改善に関する法律

等に関する資料や各種調査結果の概要などの資料が数多く公開されています。既に公開済みの資料もあるようですが、関係者の方は要チェックではないかと。

尚、今回の介護保険最新情報によると、今後開催される「介護給付費分科会」の資料の在り処については、以後、介護保険最新情報で資料の掲載先が公開される事になるそうです

覚えておかなければいけませんね。


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介護保険最新情報vol.35 が公開 「軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準について」及び「軽費老人ホームの利用料等に係る取扱い指針について」の発出について

2008/06/27 07:21|介護保険・医療保険など制度全般TB:0CM:0
■介護保険最新情報VOL35 「軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準について」及び「軽費老人ホームの利用料等に係る取扱い指針について」の発出について(平成20年6月25日・三重県)

厚生労働省(中央合同庁舎第五号館)




先日紹介した資料「軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準について」に、利用料等に係る取り扱い指針(老発第0530003号)をプラスして掲載した資料である「介護保険最新情報vol.35」が公開されました。出所は三重県のサイトから。資料をまとめて手に入れるならこちらの方が良いのかもしれませんね。

まだ見ていないという方や資料を探しておられた方介護保険最新情報は残らず集めているという資料好き方はどうぞ。


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「介護保険法及び老人福祉法の一部を改正する法律」の公布について(平成20年5月28日事務連絡)が公開中

2008/06/25 23:50|介護保険・医療保険など制度全般TB:0CM:0
介護事業者向け資料。

■「介護保険法及び老人福祉法の一部を改正する法律」の公布について(平成20年5月28日事務連絡・三重県HP掲載分)

厚生労働省(中央合同庁舎第五号館)



複数の事業所を持つ事業者の「本部への立入検査権の創設」や、「不正事業者による処分逃れ対策」などに重点を置いた、今回の法改正について簡単にまとめてくれている資料です。全部で12ページ程度の資料なので読むのに大して苦労はかからないでしょう。結構わかり易くまとまっていると思います。

不正に受給した介護報酬の返還については、保険者が確実に回収できるよう、今まで民事上の債権だったものが公法上の債権という扱いとなり、保険者の債権順位を上げる事で回収を容易にしようとするなど、保険金の回収に関しては結構踏み込んだ内容になっているように感じますね。

まだ読んでいない、という方は一度御覧になってみてはいかがでしょうか。



【過去の関連記事】

・「連座制」、自治体の裁量で判断 法人規制案、来年の通常国会で提出の見込み

・介護事業 法人本体への規制導入へ 国に指導・監督権限を付与 


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「軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準について(平成20年5月30日付 老発第0530002号 厚生労働省老健局長通知)」が公開中

2008/06/19 22:15|介護保険・医療保険など制度全般TB:0CM:0
担当者の方は必見

■「軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準について」(平成20年5月30日付 老発第0530002号 厚生労働省老健局長通知)


厚生労働省(中央合同庁舎第五号館)



本年6月1日から施行された軽費老人ホームの「設備及び運営に関する基準」の資料です。A型・B型・ケアハウス、と区分が分かれていたものをケアハウスに一元化するという流れの一環として、運営基準も一本化されます。現行の施設の基準については「附則」という位置付けで対応するとの事。

まだ目を通していない、という関係者の方は一度御覧になってみてはいかがでしょうか。


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介護施設の利益率が大幅減少 特養は半減 要因は「人件費の上昇」

2008/06/06 03:00|介護保険・医療保険など制度全般TB:0CM:0
特養は半減

■平成19年 介護事業経営概況調査(平成20年6月5日:厚生労働省老健局)

介護事業経営概況調査結果


結果は以下の通り

★特養:10.4%→4.4%
★老健:10.6%→4.3%
★グループホーム:8.8%→7.7%

★訪問介護:1.5%→3.3%
★デイサービス:8.8%→5.7%

★居宅介護支援:-12.9%→-15.8%



見ての通り、軒並み利益率は減少している。
二度に亘る介護報酬の引き下げが、いかに介護施設にとって打撃となったかが如実にあらわれていると言えよう。

グループホームの利益率の減少はやや低いものの、訪問介護以外は大幅ダウンと言って良い。居宅介護支援(ケアマネがいる事業所のこと)については目も当てられない有様である。

ところで、

ちょっとこちらの資料を見て欲しい。
中小企業庁の発表している中小企業経営調査の結果である。

■業種別・主要計数表(サービス業)


御覧になって頂ければわかるが、業種によっては利益率が介護施設とさほど変わらない。「なーんだ、他と変わらないなら今までが儲けすぎてただけじゃないか」と人によっては思うだろう。

しかし、それは正しい見方とは言い難い。


一般の会社なら営業努力によって売上高を伸ばし、資材や固定費のコストダウンを図り、機械やシステムによる省力化で人件費を抑えて収益を伸ばす、という手も使えるだろう。場合によっては異業種に参入することで収入を上げるという選択肢もある。

ところが、特養などを運営する社会福祉法人には税制面での優遇策などが行われてはいるものの、営利目的ではないという性格上、経営上の制約が多く、一般企業で行われているような手法をとることが極めて困難なのである。


施設での利用定員はどうしてもその施設の規模によって制限されてしまうため、売り上げ向上のために急激に利用者を増加させることは出来ない。霊安室をショートステイの部屋に使う、なんてのは問題外である。

小規模施設なら尚更のことで、現に今回の調査でも利用定員の小さな施設はかなりの減収になっている。出来ることと言えば空床の稼働率を上げることくらいしかないが、利用者の人数が制限される以上、売上高の上昇には限界がある

コストダウンについては、施設によっては改善の余地は多々残されているにしても、どこの施設でも介護報酬の減額によって相当の努力を既に行っているはずであり(していない施設は怠慢に過ぎる)、大幅な改善が図れるかどうかは甚だ疑問である。

水道代が高くつくからといって入浴の回数を減らしたりは出来ないし、原油が高騰しているからといってデイの送迎を取り止めたり、体温調節が自力では困難な人が多い中で冷暖房を使用しない、などといった策を取れるはずもない。


そして、一番の問題は人件費である。

介護は工場のようにベルトコンベアー式に行えるような代物ではない。その性格上、マンパワーに頼らざるを得ない仕事なのは言うまでも無かろう。

いくら機械化を図っても、それは介護を行う際に、あくまで人間の補助的な役割を果たすだけの道具に過ぎない。機械が入居者の見守りやトイレ誘導や食事介助や排泄介助、ベッドシーツの交換などをしてくれる訳ではない。省力化できる部分はたかが知れている。それならもう少し書類仕事を減らしてもらえた方が余程効果がある

第一、介護施設には「この利用者数なら職員がこれだけ必要」といった人員配置基準がある。無論、この人員配置は最低限の人数であるから、重度な人が増えたり、処遇の向上に勤めようとすれば人員を削減するどころか増員しなければならない。

もともと人手がいくらあっても足りない、というのが実情であり、しかも求人をかけても人が集らないというジレンマまで抱えているのだ。国は軽度者を介護保険サービスから除外し、重度者を優先する方向で議論しているようだが、仮にそうなった場合、職員を増員しなければ対応は極めて困難であると容易に予測できる。現行の介護報酬でこれ以上人員を増やすことは限界と言ってよく、次回の介護報酬改定の議論では何が何でも報酬をアップしてもらわなければ採算がとれない施設が多々出てくることだろう。

法人間の合併を行うことで経営体力を強化する案も出ているが、それをするなら社会福祉法人会計の見直しについても改定が必要だと思う。

GMは会計にはやや疎いが、現行の制度では介護報酬は介護事業、支援費は障害者事業にしか充当できない縦割り方式になっており、事業間の円滑な資金移動すら困難になっている。他にも多々あるが、こういう目に見えない部分での障害も取り除かなければ経営状態の改善は図り難いのではないだろうか。


色々と書いたが、GMが思うところを語るのは取り合えず以上で終わりにしておく。言い出したらキリが無い。


・・・しかし、笑わせてくれるではないか。

介護職員の給与が低い、(ひとり当りの)人件費が安い、ということは、もはや万人が知るところだ。

だが、

マスコミは、介護施設の施設の経営悪化の一因は、人手不足による職員確保のための「給与UPによる人件費負担の増加」だ、と指摘しているのだ!


減らせない人員、

下げられる介護報酬、

増える重度者。



だが、人件費は増大の一途を辿っている。
職員にろくに還元されることもなく。


介護施設で働く一職員として、これを悲劇と言わずして、一体何と言えば良いのだろうか。


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【関連情報】

■介護施設の利益率、軒並み大幅低下 07年厚労省調査 (日本経済新聞)

■介護事業、軒並み経営悪化 人件費増や報酬引き下げ響く(msn産経ニュース)

■介護経営概況:利益率下がり現場の厳しさ浮き彫り 厚労省(毎日新聞)

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