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重度化対応加算の経過措置、延長されず

関係者の間で話題沸騰。

■「介護老人福祉施設等における重度化対応加算等の経過措置について」(平成20年9月26日)介護保険最新情報VOL43(三重県HP)

厚生労働省(中央合同庁舎第五号館)



何のこっちゃ?と言う方のために少々説明などを。

重度化対応加算とは、常勤の看護師1名以上の配置と看護責任者の選定、病院等との連携による健康管理や24時間体制の確保、看取り指針の作成および本人・家族等への同意、職員への研修の実施、個室の確保などなど、看取りに関する要件を施設が満たしている場合、入所者全員に対して1日10単位の料金を加算できるというもので、平成18年の介護報酬改定の際に創出された。

これは、施設において年々増加傾向にある重度者への対応、夜間を含めた看護体制の強化看取り体制を整備するために設けられたもので、上記のような体制が整備されている施設に限ってプラスアルファの介護報酬を加算しても良いですよー、という類の代物である。介護施設の内の約7割(68.8%・3,988施設)が算定しているというから大部分の施設に関わりのあるものと言って良い。(ちなみに、よく似た加算で「看取り介護加算」というものもあるのだが、こちらを算定するには重度化対応加算が算定されることが条件となっているため、やはり関係は深い)

で、何が問題となっているのかという事なのだが、最初の説明で下線を引いた部分、つまり看護師の配置がネックになっているのである。

医療や介護における役所の通知や文書を見慣れない人は割りと気付かなかったりするのだが、役所が言う看護師というのは、あくまで看護師(国家資格)のことなのである。看護師(都道府県資格)は本来含まれない。つまり、准看護師しかいない施設では、この加算は算定できないのである。

ちなみに正看と准看の関係は、

★正看・・・医師の指示で業務する
★准看・・・医師や正看の指示で業務する

という部分で違いはある。(ただし、修行過程や年限も異なるとはいえ、おこなう業務内容そのものはほぼ同じである。どちらも指示を受けて業務しなければならないという点でも同じである。)

ところがどっこい、看護師はいつの時代も慢性的な人手不足。正看護師だろうが准看護師だろうがなかなか人は集らない。正看護師の配置に拘っていては重度者や看取りの対応を促進できない。それなりの体制を整えるには相応のコストがかかるのだ。

そこで、正看護師が集るまでの猶予を施設に与えるという名目により、期限付きで准看護師の配置であっても加算の算定を認めましょう、ということになった。最終的に平成20年9月末まではOKということになり、今回おこなわれた社会保障審議会の席上において、期限通り、経過措置の廃止が決まった訳であるが・・・。

実はこの経過措置、何度か延長されているのである。

なぜ延長されてきたのかというと、求人しても人が集らないという他に、経過措置が終了すると施設が加算を算定できなくなり、24時間の看護体制や看取り体制が取られなくなれば、コスト負担の問題等によりサービスの質を維持できなくなることが懸念されたからである。

当初は平成19年3月末までということだったのが、足かけ2年も延長されている。そこで、施設側のGMが疑問に思ったのは、

この延長された2年で、准看護師で重度化対応していた施設に、何か問題があったか?

という事である。
別にGMだけじゃなくて施設関係者は全員そう思っているはずである。

前述したように、この加算を算定している施設は数多い。加算を算定するために看取りの体制を整備するのは本末転倒だが、この加算が創設される前から看取り体制を構築していた特養もそれなりに多い。准看で対応していた施設もあるだろう。その中で、何か不都合があったのか?

読者諸氏はどうだろうか。准看護師が看取りを行っている施設で、准看護師であるが故に起こった不都合について聞いたことはあるだろうか?少なくともGMはない。そもそも業務してる姿を見て、正看と准看との違いを感じたことがあるだろうか?GMはない。以前にGMの施設で働いていた准看護師の方は、知識・経験とも正看を遥かに凌ぐ方であったし、それ以降に就職した准看護師さんたちも正看に比べて何が劣っていたという訳でもなかったと思う。

また、実はGMの歳の離れた上の兄弟に経験20年の正看護師(元病院勤務、医師会看護学校講師、ケアマネを経て現在は特養看護責任者)がいるのだが、先日結婚式の関係で話をした時にこの問題を聞いてみたところ、

「正看も准看も仕事上はあんまり関係ない。准看でも普通に仕事できてるし、正看でもダメな奴はダメ。今回の経過措置廃止の話は聞いたが、特養には医者が常駐してないんだから正看だろうが准看だろうが出来ることは限られてるし、大きな違いはないでしょ」

などと言っている(ちなみに看護大を出てたり、専門分野に特化したような正看護師は一味違ったりするらしいが・・・そこはどうなんだろうか)。対象が限られているので傍証としては不十分だが、正看から見ても、准看だから正看と大幅に違うという感じはあまりしないらしい。

ならば、ならばだ。

准看護師であってもサービスの質は保持されていた、と考えても良いのではないのか?


そもそも経過措置が延長されたということは、延長されても准看による不都合は生じないと判断したからに他ならないだろう?違うか?

そして、そしてだ。
現実はまさにその通りになっているのではないのか?


ところが、現実に経過措置は延長されず、この9月末をもって終了する。そこに、何かしらの矛盾を感じないか?


看護業界では正看と准看の取り扱いについて長年議論が続いている。「看護師は正看のみ。准看は廃止すべし」、という議論だ。准看をオフィシャルに認めようとしないのはその現われなのだろうか。

日本看護協会の委員いわく、「准看護師は医師や看護師が不在の時でも判断を迫られ、法律に示す役割以上のものを求められている」という事なんだそうだ。しかし、何か釈然としない。そんな理由で納得はできない。現実に准看は正看とともに日本の医療現場を、そして施設を支えてきたのではないのか。施設での看取りに、准看で何が不都合であるというのか。


「重度化対応加算を算定できるのは正看のみ。准看は認めない。」という今回の決定。

私は理論的にも実際的にも、未だ納得は出来ずにいる。


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